米国株の暴落予想が気になっている方へ
暴落時の対処方法やそのポイントも教えて欲しいな。
本記事では、このような疑問に答えます。
この記事を書いている かしわもち は、米国株投資歴8年のブロガーです。
今回は、米国株の暴落を過去のデータから予想します。
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米国株暴落の歴史を振り返る
米国株の暴落は、1900年以来、ピーク時から20%以上の暴落が7回発生しています。
代表的な株価指数であるS&P500の長期チャートを確認してみると、暴落は定期的に発生していることが確認できます。
暴落年 | 暴落率 | 回復年数 |
1929年 | -85% | 25年 |
1961年 | -22% | 2年 |
1968年 | -29% | 3年 |
1973年 | -43% | 7年 |
1987年 | -27% | 2年 |
2000年 | -44% | 7年 |
2007年 | -50% | 6年 |
各年の暴落の詳細を振り返ってみましょう。
1. 1929年:世界大恐慌
1929年の世界大恐慌では、-85%の暴落が起こり、回復までに25年の期間を要しました。
アメリカ経済の悪化を発端として、ウォール街で大量の米国株が売られ、約一ヶ月間で米国株式市場は完全に崩壊してしまいました。
景気循環のタイミングも重なり、米国株史上で最大・最長の景気後退期間となりました。
2. 1961年:キューバ危機
1961年のキューバ危機では、-22%の暴落が起こり、回復まで2年間かかりました。
アメリカと旧ソ連が対立して緊張感が高まり、核戦争寸前まで進んでしまい、そこまでに至る混乱によって株価が下落しました。
結果的には、最悪の事態は回避され、米国株の株価もすぐに回復していきます。
3. 1968年:株式の死への序章
1968年の株式の死への序章では、-29%の暴落が起こり、回復まで3年間かかりました。
ベトナム戦争の超過需要によるインフレや長期金利が15%を超えるといった条件が重なり、再び下落相場に突入していきます。
ここから1970年代にかけて、株式の死と呼ばれる長期間に渡る停滞相場が始まります。
4. 1973年:オイルショック
1973年のオイルショックでは、-43%の暴落が起こり、回復まで7年間かかりました。
ニクソン大統領が発表した金ドル交換停止に加えて、中東戦争による石油価格の高騰がインフレを加速させていきます。
1970年代のアメリカは、景気の後退局面にも関わらず物価が上昇し、スタグフレーションという厳しい経済状況に陥ります。
5. 1987年:ブラックマンデー
1987年のブラックマンデーでは、-27%の暴落が起こり、回復まで2年間かかりました。
ブラックマンデーの原因としては、次のような要因が挙げられます。
- 貿易赤字と財政赤字の拡大
- 利上げ観測が噂されていた
- 自動取引による負の連鎖
米国株式市場の暴落は、世界各国の市場にも影響を及ぼし、世界同時株安になりました。
6. 2000年:ITバブル崩壊
2000年のITバブル崩壊では、-44%の暴落が起こり、回復まで7年間かかりました。
1990年代末には、IT関連銘柄の株価が根拠なきまでに過熱していましたが、FRBの利上げをきっかけに株価は急速に暴落しました。
翌年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件もあり、再び深刻な不況に突入していきます。
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7. 2007年:リーマンショック
2007年のリーマンショックでは、-50%の暴落が起こり、回復まで6年間かかりました。
サブプライムローン問題をきっかけに、投資銀行のリーマン・ブラザーズが経営破綻し、世界規模の金融危機が発生しました。
リーマンショックは100年に一度の暴落と言われていて、多くの投資家がこのタイミングで退場となりました。
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米国株の暴落は大きなチャンス
米国株の暴落は、危機であると同時に、資産を増やす大きなチャンスでもあります。
株式投資の原則は安く買って高く売ることであり、安く買える絶好のタイミングが暴落している時です。
暴落時こそ買い増しを
株価が暴落している時こそ、積極的に買い増しを行い、米国株を仕込んでいきましょう。
過去の歴史的な暴落相場では、突然の含み損で冷静な判断力が失われ、保有株式を慌てて売却してしまうという姿が目立ちました。
暴落時は米国株のバーゲンセールという認識を持ち、底を見極める判断に動くべきです。
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現金比率を維持しておく
暴落タイミングを狙って買い増すためにも、一定の現金比率を維持することが重要です。
現金比率の目安としては、自分の年齢%を準備しておけばOKです。
- 20代:20〜30%
- 30代:30〜40%
- 40代:40〜50%
- 50代:50〜60%
フルインベストメントしていると、暴落時に身動きが取れなくなってしまうので、一定の現金比率を守るようにしてみてください。
資産状況や現金比率の管理には、マネーフォワードというスマホアプリがオススメです。
ニュースにはアンテナを張る
世界の経済ニュースにアンテナを張り、暴落の予兆を感じ取っていくことが大切です。
日経新聞の全世界版であるウォールストリート・ジャーナルは、経済ニュースや投資コラムが非常に充実していて必見です。
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米国株が暴落する時期の予想
米国株が暴落する時期は、過去の傾向から学び、予想することができます。
今回は、次の3つの観点を利用して暴落の傾向を読み取ってみます。
暴落周期から予想する
米国株の暴落は、過去一定の周期で発生していることがわかります。
- -50%レベルの暴落:100年に1回
- -30%レベルの暴落:10年に1回
- -10%レベルの暴落:1年に1回
投資に大きな影響を与える大暴落は、10年ほどの周期で発生すると言われています。
直近の大暴落は2008年のリーマンショックで15年経過してるので、周期的には暴落がいつ発生してもおかしくない状況にあります。
VIX指数から予想する
米国株の暴落時は、投資家の恐怖を示す指標であるVIX指数が高まっていました。
VIX指数の目安は、次の通りです。
- VIX10〜20:平常時
- VIX20〜30:強い警戒感あり
- VIX30以上:暴落のリスクあり
VIX指数の最新の状況については、Yahoo!ファイナンスで確認してみてください。
>>Yahoo!Finance(米国版)で確認する
バフェット指数から予想する
バフェット指数とは、バフェット氏が株価の割安・割高の判断に使っている指標です。
過去にバフェット指数が100%を超える高水準だったのは、ITバブル崩壊とリーマンショックで暴落が起こる前の段階でした。
- ITバブル崩壊時
148%まで上昇し、その後暴落 - リーマンショック時
108%まで上昇し、その後暴落
暴落の予兆は100%以上と言われているので、最新の状況を確認してみてください。
>>バフェット指数チャートを確認する
まとめ
今回は米国株の暴落について、過去の歴史や対処方法、下落の予想を解説しました。
記事のポイントをまとめます。
ポイント
- 米国株の暴落は、20%以上の規模の暴落がこれまでに7回発生しています
- 直近の歴史的な大暴落は、2008年のリーマンショックで-50%の暴落です
- 暴落タイミングは、危機であると同時に資産を増やすチャンスでもあります
- 一定の現金比率を保ち、暴落時に買い増しできるよう準備しておきましょう
- 10年に1回の周期やVIX指数から、暴落をある程度は予測することができます
暴落に対処するためにも、常に米国株ニュースにはアンテナを張っておきましょう。
最新の情報を収集するには、金融メディア:モトリーフールの活用がオススメです。
以上、「過去のデータからの米国株の暴落予想」でした。