米国株のPERを活用してみたい方へ
PERを活用してスクリーニングする方法を知りたいな。
本記事では、このような疑問に答えます。
この記事を書いている かしわもち は、米国株投資歴8年のブロガーです。
今回は、米国株のPERを分析して割安銘柄を見つける方法を解説します。
クリックできる目次
米国株のPERに関する基礎知識
米国株のPERとは、株価と利益を比較することで株価の割安性を判断できる指標です。
企業の利益に対する株価の割安・割高水準の目安として、投資家に広く使われています。
PERの計算方法と意味
PER(株価収益率)は、現在の株価が1株当たりの純利益(EPS)の何倍なのかを示します。
言い換えれば、その企業に投資した資金を回収するために必要な年数を意味し、PERが小さいほど株価が割安と判断できます。
例えば、ある米国株のPERが20倍であれば、20年分の利益で投資金額の全額回収が期待できるということになります。
PERの適正水準と目安
PERの適正水準と目安は次の通りです。
- PER15倍:割安
- PER20倍:適正
- PER25倍:割高
米国株では、PER20倍付近が適正水準とされていますが、セクターや時期によっても異なるので、あくまでも目安となります。
業績が急成長しているグロース企業では、さらなる株価上昇を期待して買う投資家がいるため、高PERであることが多いです。
米国株の平均PER推移
米国株の平均PERは、概ね15〜35倍の水準で推移しています。
2000年前後のITバブル崩壊や2008年のリーマンショックの前後には、平均PERが高水準まで上昇していたことがわかります。
過去の例からも明らかなように、高すぎる平均PERの後には暴落が起こります。
関連記事 米国株暴落の歴史はこちら 続きを見る
【必見】米国株の暴落はいつやって来る?過去から振り返る下落の予想
米国株のPERで割安銘柄を探す方法
ここからは、米国株のPERを活用して、割安銘柄を探す方法を解説していきます。
PERは変動する指標であることを意識し、相対的に比較して判断する必要があります。
それぞれの比較方法の詳しい使い方は次の通りです。
1. 市場平均のPERと比較する
米国株のPERから割安銘柄を探す方法の1つは、市場平均のPERと比較することです。
代表的な株価指数であるS&P500のPERと特定銘柄のPERを比較すれば、市場平均よりも割安か割高かの判断ができます。
例えば、S&P500のPERが20倍の場合は、PERが20倍以下の銘柄は割安と考えられます。
関連記事 S&P500の詳細はこちら 続きを見る
S&P500とは?株価指数の意味やおすすめの投資信託・ETFを解説します
2. セクター別PERと比較する
割安銘柄を見つけるには、セクター別の平均PERと比較することも重要です。
その理由は、セクターごとのビジネスモデルや成長への期待によって、株価や利益水準が大きく異なるからです。
米国株であれば、投資家の期待が高い情報技術セクターの平均PERが高い傾向です。
関連記事 米国株のセクターについてはこちら 続きを見る
米国株のセクター別おすすめ銘柄紹介【全11分類の代表銘柄リスト】
3. 過去のPERと比較する
過去のPERと現在のPERを比較すれば、株価がどのような水準にあるかを判断できます。
事業が成熟して利益が安定しているバリュー株のPERが以前と比べて低くなっている場合は、その銘柄は明らかに買い時です。
米国株四季報に掲載されている予想PERを用いて、未来のPERと比較してもOKです。
米国株のPERの調べ方
米国株のPERの調べ方を紹介します。
市場平均PERやセクター別PERの調べ方は、連動しているETFのPERを調べればOKです。
PERを実際に確認できるサイト・書籍としては、次の3つがおすすめです。
Yahoo! Finance
Yahoo! Financeの米国版では、PERを始めとして様々な株価指標を確認できます。
>>Yahoo! Finance
個別銘柄の情報ページに記載されているPE Ratio(P/E)という項目がPERに該当します。
例えば、アップルのPERであればAAPL、情報技術セクターのPERであればVGT、市場平均のPERであればVOOと調べてみてください。
Macrotrends
Macrotrendsでは、過去のPERを時系列のチャート形式で調べることができます。
>>Macrotrends
米国株のPERを過去まで遡って調べられるサイトは意外と少ないので、特定銘柄の買い時を知りたい時に役立ちます。
Stock Researchから社名やティッカーで検索すると、Price Ratioの項目にPERが記載されています。
米国株四季報
引用元:米国株四季報
米国株四季報では、現在の実績PERだけではなく将来の予想PERも知ることができます。
四季報をわざわざ使うメリットは、紙による一覧性があることで、思いがけない投資銘柄を発見できる点です。
米国株投資家であれば、手元に置いておいて損はない本なので、活用してみてください。
まとめ
今回は米国株のPERについて、基本的な意味から使い方・調べ方を解説しました。
記事のポイントをまとめます。
ポイント
- 米国株のPER(株価収益率)とは、株価の割安性を判断できる指標です
- 市場平均のPERは、15〜35倍で推移していて、20倍付近が適正とされています
- 個別銘柄のPERと市場平均やセクター別のPERを比較して使うことが一般的です
- 過去と現在のPERを比較して、株価の割安/割高水準を判断することもできます
- PERの調べ方として、Yahoo! FinanceやMacrotrendsの活用を紹介しました
PERなどを用いて株式の本質的価値を分析する手法はファンダメンタル分析と言います。
次は、チャートを分析するテクニカル分析という手法も学んでみてはいかがでしょうか。
-
-
米国株チャートの見方をやさしく解説!相場のサインを分析する方法
続きを見る
以上、「米国株のPERを分析して割安銘柄を見つける方法」でした。